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<蝶の写真集> アゲハチョウ科

ナガサキアゲハ

データ 生息状況 生態写真 雌雄比較

☆データ

ナガサキアゲハ(長崎揚羽)
学 名 Papilio helenus
科 名 アゲハチョウ科 
亜科名 アゲハチョウ亜科 
族 名 アゲハチョウ族
属 名 アゲハチョウ属
時 期 年2〜5回、5月〜9月
分 布 本州(関東地方以西)〜沖縄
大きさ (前翅長)60-80mm
(開張)100-140mm
生育地 主に平地の人家周辺など
<特徴>
 年2〜5回の発生で、南に行くに従って発生回数が増し、成虫は春から秋まで、本州の関東地方以西から沖縄の主に平地の人家周辺などで見られるアゲハチョウの仲間です。オスとメスでは紋様が異なり、オスは翅の裏側も表側も一様に黒色ですが、クロアゲハとは普通尾状突起がないことで識別できます。メスは、前翅の黒色が淡く、基部に橙赤斑が目立ち、後翅に大きく明瞭な白斑があります。ゆるやかに飛んでいますが、なかなかとまらないので、撮影には苦労します。幼虫は、ミカン科の栽培植物(ウンシュウミカン、ナツミカン、ユズ、ザボン、カラタチ、ハッサク、キンカンなど)を食べます。

<名前の由来>
 花にとまって、密をすう時、羽を揚(あ)げてとまるアゲハチョウの仲間で、シーボルトが長崎(ナガサキ)で発見したので、この名が付けられました。

<備考>
 夏型は大きくなります。九州・沖縄では尾状突起のあるものもいます。

☆生息状況
●環境省レッドリスト 

●埼玉県レッドデータブック(2018) 

●県内での希少度 ★☆☆☆☆
 ほぼ埼玉県下全域に生息していて、市街地でも見られる暖地系のアゲハチョウの一つです。かつては、九州や四国南部に生育していましたが、幼虫の食餌植物の栽培普及や地球温暖化に伴い北上してきて、2000年代になって埼玉県でも目撃されるようになり、現在では、定着してしまって普通に見られるようになっています。幼虫の食餌植物のミカン科の栽培植物(ウンシュウミカン、ナツミカン、ユズ、ザボン、カラタチ、ハッサク、キンカンなど)の周辺や成虫の蜜源となっているツツジ類などの各種の花で観察できます。

☆生態写真

ナガサキアゲハ♂(アゲハチョウ科) 2006年9月25日昼、見沼たんぼ(川口市)で撮影

 2006年9月25日昼、見沼たんぼ(川口市)で撮影しました。9/4に同じ場所でメスを目撃したときは、うまく撮影できなかったので、今回はなんとかカメラに収めることが出来ました。以前は、関東では見られなかった種ですが、温暖化の影響か東進してきています。

ナガサキアゲハ♂(アゲハチョウ科) 2014年5月4日午後、「見沼自然公園」(さいたま市緑区)で撮影

 2014年5月4日午後、見沼たんぼの「見沼自然公園」(さいたま市緑区)で撮影しましたが、しばらく花から花へ飛びまわっていたので、シャッターが切れました。

ナガサキアゲハ♀(アゲハチョウ科) 2015年5月28日午後、「見沼自然公園」(さいたま市緑区)で撮影

 2015年5月28日午後、見沼たんぼの「見沼自然公園」(さいたま市緑区)で撮影しましたが、ヒガンバナで吸蜜していたので、接写しました。

ナガサキアゲハ♀(アゲハチョウ科) 2016年9月3日午後、「環境科学国際センター」生態園(加須市)で撮影

 2016年9月3日午後、「環境科学国際センター」生態園(加須市)で撮影しましたが、葉上に止まっていたところを望遠で捉えました。

ナガサキアゲハ♂(アゲハチョウ科) 2016年10月12日午後、「環境科学国際センター」(加須市)で撮影

 2016年9月3日午後、「環境科学国際センター」(加須市)付近で撮影しましたが、地表で吸水しているところを接写しました。

☆雌雄比較 (本土・奄美亜種の夏型)

オス
   
ナガサキアゲハ♂(アゲハチョウ科) 2014年5月4日午後、「見沼自然公園」(さいたま市緑区)で撮影
メス
 
ナガサキアゲハ♀(アゲハチョウ科) 2015年5月28日午後、「見沼自然公園」(さいたま市緑区)で撮影

 オスは、表側が黒色に近くなります。
 メスは、表側の前翅基部に赤斑があり、後翅中央に白斑が並びます。

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