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<蝶の写真集> タテハチョウ科

テングチョウ

データ 生息状況 生態写真 雌雄比較

☆データ

テングチョウ(天狗蝶)
学 名 Libythea celtis
科 名 タテハチョウ科
亜科名 テングチョウ亜科
属 名 テングチョウ属
時 期 通常年1回、5月〜11月
分 布 日本各地
大きさ (前翅長)19-29mm
(開張)40〜50mm  
生育地 広葉樹林の周辺など

<特徴>
 通常年1回の発生で、成虫は春から秋まで、広葉樹林の周辺などで見られますが、成虫で越冬するので、暖かい冬の日に出てくる場合があります。系統的に古い蝶といわれており、日本で生息しているのは、テングチョウ亜科では1属1種のみです。翅の裏側は枯葉模様で、木の枝にとまっているとわからなくなります。表側は、茶褐色の地色に大きなオレンジ斑が見られます。また、頭部に鼻のように見える下唇鬚(パルピ)があるのが特徴となっています。幼虫は、ニレ科植物(エノキ、エゾエノキ、クワノハエノキ)を食べます。

<名前の由来>
 頭部が天狗(テング)の鼻のように見えることからテングチョウと名付けられました。

<備考>
 本土亜種と南西諸島亜種があります。


☆生息状況
●環境省レッドリスト 

●埼玉県レッドデータブック(2018) 

●県内での希少度 ★☆☆☆☆
 埼玉県下に広く生息し、成虫は春から秋まで見られるタテハチョウの仲間でしたが、県北部や県東部にはほとんどいなくなって、県中央部でも減少しています。平地から山地の広葉樹林に主に生息していますが、都市近郊の公園や寺社林等で幼虫の食餌植物であるニレ科植物(エノキ、エゾエノキ、クワノハエノキ)がある周辺でも見られる場合があります。クリなどの各種の花や樹液があるところでも観察できます。

☆生態写真

テングチョウ♂(タテハチョウ科) 2005年7月31日午前、「秋ヶ瀬公園」(さいたま市桜区)で撮影

 2005年7月31日午前、「秋ヶ瀬公園」(さいたま市桜区)で撮影しましたが、地表にとまったまま動きませんでした。

テングチョウ♂(タテハチョウ科) 2006年4月15日午前、「北本自然観察公園」(北本市)で撮影

 2006年4月15日午前、「北本自然観察公園」(北本市)で撮影しましたが、軽快に飛びまわっていましたものの、羽を休めているところを望遠で捉えました。

テングチョウ(タテハチョウ科) 2006年8月5日午前、中津川(秩父市)で撮影

 2006年8月5日午前、標高約700mの中津川(秩父市)で撮影しましたが、地表で吸水していました。

テングチョウ♂(タテハチョウ科) 2012年6月24日午前、「さいたま緑の森博物館」(入間市)で撮影

 2012年6月24日午前、狭山丘陵の「さいたま緑の森博物館」(入間市)で撮影しました。

テングチョウ♀(タテハチョウ科) 2013年4月28日午後、「八丁湖公園」(比企郡吉見町)で撮影

 2013年4月28日午後、「八丁湖公園」(比企郡吉見町)で撮影しましたが、地表に止まっているところを接写しました。

テングチョウ♀(タテハチョウ科) 2013年6月9日午後、「蝶の里公園」(比企郡嵐山町)で撮影

 2013年6月9日午後、「蝶の里公園」(比企郡嵐山町)で撮影しましたが、敏捷に飛び回っていたのものの、ちょっと葉の上や地表で休んでいたところを撮影しました。

テングチョウ(タテハチョウ科) 2016年9月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年9月27日午後、最高標高581.5mの「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、地表に止まっていました。

☆雌雄比較

オス  メス
   
テングチョウ♂ 2005年7月31日撮影 テングチョウ♀ 2006年3月25日撮影

 オスは、表側の前翅の橙斑がメスよりも小さくなります。
 メスは、表側の前翅の橙斑がオスよりも大きく、小さな橙斑がくっついているので識別できます。

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