本文へスキップ

埼玉県内の蝶の観察と写真、資料を掲載しています。

メールでのお問い合わせは
gauss@js3.so-net.ne.jp

<埼玉県の蝶>

「美の山公園」の蝶(秩父市・皆野町)

 2006年以降、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮った写真です。(現在34種)

☆アゲハチョウ科
ウスバシロチョウ オナガアゲハ キアゲハ
☆シロチョウ科
キタキチョウ スジボソヤマキチョウ モンキチョウ スジグロシロチョウ
☆シジミチョウ科
ベニシジミ ウラナミシジミ ヤマトシジミ ツバメシジミ
アカシジミ ウラギンシジミ    
☆タテハチョウ科
テングチョウ スミナガシ ヒメウラナミジャノメ クロヒカゲ
コジャノメ メスグロヒョウモン ミドリヒョウモン クモガタヒョウモン
ツマグロヒョウモン ウラギンヒョウモン イチモンジチョウ コミスジ
キタテハ ヒオドシチョウ ルリタテハ アカタテハ
☆セセリチョウ科
ミヤマセセリ ダイミョウセセリ ホソバセセリ ヒメキマダラセセリ
イチモンジセセリ      

 美の山公園は、秩父市と皆野町にまたがる標高581.5mの「蓑山(みのやま)」山頂 を整備した、広さ41haの県立自然公園です。4月には桜、5月にはヤマツツジ、7月にはアジサイが斜面一帯を彩り、園内散策ルートの山野草は四季折々の表情で訪れる人を迎えてくれます。また、秩父には珍しい独立峰のため、秩父市街地や奥秩父の山々など360℃のパノラマを楽しむことができます。山頂の駐車場へ車でアクセスでき、駅からのハイキングも楽しめる「美の山」へ、ぜひお出かけください。

「美の山公園」の地図

ウスバシロチョウ(アゲハチョウ科)

ウスバシロチョウ(薄羽白蝶)
学 名 Parnassius glacialis
科 名 アゲハチョウ科 
時 期 年1回、4月〜5月
寒冷地では7月〜8月
分 布 北海道、本州、四国
大きさ (前翅長)26-38mm
(開張)50-65mm
生育地 林縁、草地、畑地など
<特徴>
 年1回の発生で、早春にだけ成虫が出現する「スプリング・エフェメラル(春のはかない命)」蝶の一つで、林縁、草地、畑地など見られますが、寒冷地では夏に見られることがあるアゲハチョウの仲間です。翅の裏側は、白地に黒い筋が目立ちます。翅の表側も同様に白地に黒い筋が目立ちますが、体毛がはっきり見えるのが特徴です。頭部近くに黄褐色の毛があることで、ヒメウスバシロチョウと識別されます。ふわふわとあまり羽ばたかずにゆっくりと飛んでいます。幼虫は、ケシ科植物(ムラサキケマン、ジロボウエンコグサ、ヤマエンゴサクなど)を食べます。

<名前の由来>
 羽が薄く陽光に透けるように見える白い蝶という意味で命名されました。

<備考>
 オスと比べ、メスは体の毛が少なく、交尾後は受胎嚢をつけます。別名:ウスバアゲハ
ウスバシロチョウ(アゲハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、ツツジの花で吸蜜していたところを接写しました。

オナガアゲハ(アゲハチョウ科)

オナガアゲハ(尾長揚羽)
学 名 Papilio macilentus
科 名 アゲハチョウ科 
亜科名 アゲハチョウ亜科
属 名 アゲハチョウ属
時 期 年2〜3回、4月〜9月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)47-58mm
(開張)90-120mm
生育地 森林、林縁
<特徴>
 普通寒冷地では年2回、暖地では年3回の発生で、成虫は春から秋まで、北海道から九州の主に丘陵地からら山地の渓流沿いなどで見られるアゲハチョウの仲間です。翅の裏側も表側も黒色ですが、後翅外縁に弦月形の赤斑が並んでいます。また、尾状突起が長く、湾曲しているのが特徴です。ゆるやかに飛んでいますが、時々ツツジやアザミなどの花に止まるので、シャッターチャンスがあります。幼虫は、ミカン科植物(コクサギ、カラスザンショウ、サンショウなど)を食べます。

<名前の由来>
 花にとまって、密をすう時、羽を揚(あ)げてとまるアゲハチョウの仲間で、尾状突起が長い(オナガ)ので、名付けられました。

<備考>
 オスは、後翅表の前縁に長楕円形の白斑があるので、識別できます。
オナガアゲハ♂(アゲハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、ツツジの花で吸蜜していました。

キアゲハ(アゲハチョウ科)

キアゲハ(黄揚羽)
学 名 Papilio machaon
科 名 アゲハチョウ科 
時 期 年1〜4回、3月〜11月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)36-70mm
(開張)90-120mm
生育地 河川敷、畑地、草地など
<特徴>
 年3〜4回の発生で、成虫は初春から晩秋まで、海岸から高山帯の河川敷、畑地、草地などで普通に見られるアゲハチョウの仲間です。翅の裏側も表側も黄色地に、黒い帯と線できれいな模様があり、後翅には、青または赤の紋も見られ、尾状突起があります。飛翔力が強く、元気に飛びまわるので、追いかけて撮影するのはたいへんです。幼虫は、セリ科植物(ニンジン、セリ、シシウドなど)を食べます。

<名前の由来>
 花にとまって、密をすう時、羽を揚(あ)げてとまるアゲハチョウの仲間で、黄色っぽいので名付けられました。

<備考>
 春型と夏型があり、夏型の方がかなり大きいのです。
キアゲハの夏型(アゲハチョウ科) 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、ノアザミの花で吸蜜していました。

キアゲハの夏型♂(アゲハチョウ科) 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、ノアザミの花で吸蜜していました。

キタキチョウ(シロチョウ科) 

キタキチョウ(北黄蝶)
学 名 Eurema mandarina
科 名 シロチョウ科 
時 期 年4〜5回、5月〜10月
分 布 本州〜沖縄
大きさ (前翅長)18-27mm
(開張)35-45mm
生育地 林縁、河原など
<特徴>
 多化性で、成虫は春から秋まで、低山地から平地の林縁や河原などで普通に見られる黄色っぽいチョウです。翅の裏側は、黄色地に小さな点のような模様が見られます。翅の表側は、黄色で黒い縁が見られますが、前翅の方が黒い部分が多く見られます。幼虫は、マメ科植物(メドハギ、ヤマハギマルバハギ、ネムノキなど)を食べます。

<名前の由来>
 黄色いチョウという意味で命名されましたが、その後沖縄県産のキチョウと区別するために、その北(キタ)に生息しているのでこの名前になりました。

<備考>
 夏型と秋型があり、成虫で越冬します。
キタキチョウの夏型♂(シロチョウ科) 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しました。

キタキチョウの夏型♂(シロチョウ科) 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。

キタキチョウの秋型♂(シロチョウ科) 2016年9月27日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年9月27日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。


スジボソヤマキチョウ(シロチョウ科) 

スジボソヤマキチョウ
(筋細山黄蝶)
学 名 Gonepteryx aspasia
科 名 シロチョウ科 
時 期 年1回、6月〜11月
分 布 本州、四国
大きさ (前翅長)28-40mm
(開張)60mm前後
生育地 高原、林縁、渓流沿いなど
<特徴>
 年1回の発生で、、6〜7月に成虫が出現し、寿命が長く成虫で越冬します。本州と四国の山間部の高原、林縁、渓流沿いなどで、見られるシロチョウの仲間です。翅の裏側は、黄色地に褐色の紋があり、ヤマキチョウより後翅上部の筋が細く見えます。翅の表側は、黄色地に橙色の紋があり、ヤマキチョウより前翅先端が尖っているのが特徴です。幼虫は、クロウメモドキ科植物(クロウメモドキ、クロツバラなど)を食べます。

<名前の由来>
 羽の裏側の筋が細く見える(スジボソ)、山(ヤマ)に多くいる黄(キ)色いチョウという意味で命名されています。

<備考>
 メスはオスより色合いが淡く、クリーム色になります。埼玉県レッドデータブック準絶滅危惧
スジボソヤマキチョウ♂と♀(シロチョウ科) 2006年9月10日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日午前、標高587mにある「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しました。


モンキチョウ(シロチョウ科)

モンキチョウ(紋黄蝶)
学 名 Eurema hecabe
科 名 シロチョウ科 
時 期 年4〜5回、3月〜11月
分 布 日本全土
大きさ (前翅長)22-33mm
(開張)40-50mm
生育地 公園、畑地、河原など
<特徴>
 多化性で、成虫は早春から晩秋まで、畑地、草原、河原、公園などで、一般的に見られる黄色っぽいチョウですが、メスには白っぽいのがいて、一見モンシロチョウと見間違えることもあります。各種の花で蜜を吸っていますが、動きが活発で、なかなか撮れない時があります。幼虫はシロツメクサ、クサフジ、レンゲソウ、コマツナギ、ミヤコグサなどの各種マメ科植物を食べます。

<名前の由来>
 羽に紋のある黄色いチョウという意味で命名されています。

<備考>
 春型と夏型があり、夏型の方がやや大きいのです。
モンキチョウの夏型(シロチョウ科) 2006年9月10日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。

モンキチョウの夏型♂(シロチョウ科) 2016年9月27日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年9月27日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。


スジグロシロチョウ(シロチョウ科) 

スジグロシロチョウ(筋黒白蝶)
学 名 Pieris melete
科 名 シロチョウ科 
時 期 年4〜5回、3月〜10月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)24-35mm
(開張)50-60mm
生育地 低地の林周辺、耕作地、市街地など
<特徴>
 多化性で、成虫は初春から秋まで、低地の林周辺、耕作地、市街地など、一般的に見られる白色っぽいチョウですが、一見モンシロチョウヤマトスジグロシロチョウと見間違えることもあります。翅の裏側は、白色で黒斑と黒い筋があります。翅の表側は、白色地に黒斑と黒い筋があります。幼虫は、アブラナ科植物(イヌガラシ、ハタザオ、タネツケバナ、アブラナ、ワサビなど)を食べます。

<名前の由来>
 シロチョウの仲間で、羽に黒い筋があるチョウという意味で命名されています。

<備考>
 春型と夏型があり、夏型の方がやや大きいのです。
スジグロシロチョウ夏型♀(シロチョウ科) 2006年9月2日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月2日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。

 


ベニシジミ(シジミチョウ科)

ベニシジミ(紅小灰)
学 名 Lycaena phlaeas
科 名 シジミチョウ科 
時 期 年数回、3月〜11月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)13-19mm
(開張)27-35mm
生育地 草地、荒地、畑地、湿地など
<特徴>
 多化性で、成虫は早春から晩秋まで、草地や人家周辺で普通に見られ、小型ですが、オレンジ色に黒斑が目立つためにしばしば目を引きます。特に、春型が鮮やかで、近づいて観察するととても愛らしいのです。地面近くを忙しそうに飛び、各種の花にとまって蜜を吸ったりしていますが、あまり動かない時もあって、よくカメラに収まってくれます。幼虫は、スイバ、ギシギシ、ノダイオウなどを食べます。

<名前の由来>
 羽を閉じている時の様子がシジミ貝の内側に似ているために命名されたシジミチョウの一種で、紅色をしているので名付けられました。

<備考>
 春型と夏型があり、春型の方が色が鮮やかです。
ベニシジミの春型♀(シジミチョウ科) 2016年4月25日午後、「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影

 2016年4月25日午後、「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影しましたが、地表に止まっていました。


ウラナミシジミ (シジミチョウ科) 

ウラナミシジミ (裏波小灰)
学 名 Lampides boeticus
科 名 シジミチョウ科 
時 期 年5〜6回、7月〜11月
分 布 本州〜沖縄
大きさ (前翅長)13-18mm
(開張)28-34mm
生育地 耕作地、河川敷など

<特徴>
 年5〜6回の発生で、成虫は、夏から秋まで、本州から沖縄の耕作地や河川敷などで見られるシジミチョウの仲間です。翅の裏側は、白と褐色のさざ波模様があり、後翅隅に2つの黒斑と橙色の部分が見られ、尾状突起があります。表側は、青紫色ですが、メスではまわりの黒縁取りが大きくなります。幼虫は、マメ科植物(フジマメ、アヅキ、クズなど)のつぼみ、花、実を食べます。

<名前の由来>
 羽を閉じている時の様子がシジミ貝の内側に似ているために命名されたシジミチョウの一種で、羽の裏(ウラ)側にさざ波(ナミ)模様があるので、この名が付きました。

<備考>
 食草を求めて北へ北へと移動する習性を持っています。

ウラナミシジミ♀(シジミチョウ科) 2016年10月20日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影 

 2016年10月20日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていたのを接写しました。


ヤマトシジミ (シジミチョウ科) 

ヤマトシジミ (大和小灰)
学 名 Pseudozizeeria maha
科 名 シジミチョウ科 
時 期 年数回、3月〜11月
分 布 本州〜沖縄
大きさ (前翅長)9-16mm
(開張)20-28mm
生育地 道端、野原、庭など

<特徴>
 多化性で、成虫は早春から晩秋まで、草地や人家周辺で普通に見られる、小型のシジミチョウです。翅の裏側には、灰色地に黒い斑紋列が見られます。表側は少し光沢のある空色ですが、メスは黒っぽいものが見られます。地表近くを忙しげに飛んで、シロツメクサなどで吸蜜していますが、動きが速いのでなかなかシャッターを切らせてくれません。幼虫はカタバミを食します。

<名前の由来>
 羽を閉じている時の様子がシジミ貝の内側に似ているために命名されたシジミチョウの一種で、日本(ヤマト)に広く分布していることから名付けられました。

<備考>
 カタバミのあるところに出没します。

ヤマトシジミ♂と♀ (シジミチョウ科) 2006年9月10日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、オスとメスが交配していました。

ヤマトシジミ♂(シジミチョウ科) 2016年4月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年4月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。

ヤマトシジミ♀(シジミチョウ科) 2016年7月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年7月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

ヤマトシジミ♀(シジミチョウ科) 2016年9月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年9月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。


ツバメシジミ(シジミチョウ科)

ツバメシジミ (燕小灰)
学 名 Everes argiades
科 名 シジミチョウ科
時 期 年4回、4月〜10月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)9-19mm
(開張)25mm前後
生育地 草地、河川堤防など
<特徴>
 多化性で、成虫は春から秋まで、草地や河原で普通に見られる小型のシジミチョウです。後翅の裏側には、オレンジ色の紋があり、表側はオスは、青紫色ですが、メスは黒っぽくなります。また、後翅に糸のような短い尾(尾状突起)があるのが特徴です。地表近くを軽々と飛んでいて、時々各種の花や地表にとまります。幼虫は、マメ科植物(シロツメクサレンゲソウ、ナンテンハギ、ヤマハギ、コマツナギなど)を食します。

<名前の由来>
 羽を閉じている時の様子がシジミ貝の内側に似ているために命名されたシジミチョウの一種で、後羽にツバメの尾のような細長い突起があることから名付けられました。

<備考>
 日当たりの良い場所を好みます。
ツバメシジミの夏型♂ (シジミチョウ科) 2016年7月25日午後に撮影

 2016年7月25日午後に撮影しましたが、葉上に止まっていました。


アカシジミ(シジミチョウ科)

アカシジミ(赤小灰)
学 名 Japonica lutea
科 名 シジミチョウ科
時 期 年1回、5月〜7月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)16-22mm
(開張)35-42mm
生育地 平地、低山のコナラ、クヌギの雑木林等
<特徴>
 年1回の発生で、成虫は晩春から初夏に平地、低山のコナラ・クヌギの雑木林などで見られるシジミチョウの一種です。きらめく羽を持つゼフィルス(ラテン語で西風の意味)の仲間で、翅の表側は、赤っぽい橙色で、裏側は橙色の地に銀白色の条線が見られ、尾状突起があります。オスは夕方になると盛んに飛びまわりますが、日中は林の中等で休んでいるので、撮影できる場合があります。幼虫は、ブナ科植物(クヌギコナラアラカシ、カシワ、ミズナラなど)を食べます。

<名前の由来>
 羽を閉じている時の様子がシジミ貝の内側に似ているために命名されたシジミチョウの一種で、表側も裏側も赤(アカ)っぽく見えるところから名付けられました。

<備考>
 開発によって生育地が狭められています。
アカシジミ(シジミチョウ科) 2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まったところを望遠で捉えました。


ウラギンシジミ(シジミチョウ科)

ウラギンシジミ (裏銀小灰)
学 名 Curetis acuta
科 名 シジミチョウ科 
時 期 年2〜5回、6月〜10月
分 布 本州(関東以西)〜沖縄
大きさ (前翅長)19-27mm
(開張)37-40mm
生育地 林縁、市街地など

<特徴>
 年2〜5回の発生で、成虫は初夏から秋まで、林縁や市街地などで見かけるモンシロチョウより少し小さいくらいのシジミチョウです。翅の裏側は銀白色をしていますが、表側はオスが茶褐色地にオレンジ色の紋、メスは茶色地に青灰色の紋を持っています。幼虫は、マメ科植物(フジクズ、クララなど)の花やつぼみを食べます。

<名前の由来>
 羽を閉じている時の様子がシジミ貝の内側に似ているために命名されたシジミチョウの一種で、羽の裏が白っぽく銀色に見えることから名付けられました。

<備考>
 季節型はありません。シジミチョウの仲間では大型で、成虫で越冬します。

ウラギンシジミ♀ (シジミチョウ科) 2016年7月25日午後に撮影

 2016年7月25日午後に撮影しましたが、葉上に止まっていました。


テングチョウ(タテハチョウ科)

テングチョウ(天狗蝶)
学 名 Libythea celtis
科 名 タテハチョウ科
時 期 通常年1回、5月〜11月
分 布 日本各地
大きさ (前翅長)19-29mm
(開張)40〜50mm  
生育地 広葉樹林の周辺など
<特徴>
 通常年1回の発生で、成虫は春から秋まで、広葉樹林の周辺などで見られますが、成虫で越冬するので、暖かい冬の日に出てくる場合があります。系統的に古い蝶といわれており、日本で生息しているのは、テングチョウ亜科では1属1種のみです。翅の裏側は枯葉模様で、木の枝にとまっているとわからなくなります。表側は、茶褐色の地色に大きなオレンジ斑が見られます。また、頭部に鼻のように見える下唇鬚(パルピ)があるのが特徴となっています。幼虫は、ニレ科植物(エノキ、エゾエノキ、クワノハエノキ)を食べます。

<名前の由来>
 頭部が天狗の鼻のように見えることからテングチョウと名付けられました。

<備考>
 本土亜種と南西諸島亜種があります。
テングチョウ(タテハチョウ科) 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、木の枝や葉上に止まっていました。

テングチョウ(タテハチョウ科) 2016年9月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年9月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、地表に止まっていました。


スミナガシ(タテハチョウ科)

スミナガシ(墨流)
学 名 Dichorragia nesimachus
科 名 タテハチョウ科
時 期 通常年2回、5月〜8月
分 布 本州〜沖縄
大きさ (前翅長)32-44mm
(開張)55〜65mm  
生育地 平地から山地の広葉樹林など
<特徴>
 春から夏まで、平地から山地の広葉樹林の周辺などで見られるタテハチョウの仲間です。翅の裏側は暗色で、前翅の中央部から外縁に細い白斑が並んでいます。青緑色の光沢があり、外縁部を中心に白色の斑紋が散らばって、後翅中央部付近に青斑があります。昼の暑い時間帯は休んでいる場合が多く、夕方になると活発に飛翔し、オスは占有行動をとる性質があります。幼虫は、アワブキ科植物(アワブキ、ミヤマハハソ、ヤマビワ、ナンバンアワブキなど)を食べます。

<名前の由来>
 翅が、墨(スミ)を流し(ナガシ)たような模様に見えるので、この名が付きました。

<備考>
 外見による雌雄の判別はなかなかたいへんです。本土亜種、奄美・沖縄亜種、八重山亜種があります。
スミナガシ(タテハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、建物の壁に止まっていました。


ヒメウラナミジャノメ(タテハチョウ科)

ヒメウラナミジャノメ
(姫裏波蛇目)
学 名 Ypthima argus
科 名 タテハチョウ科
時 期 年3〜5回、3月〜9月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)18-24mm
(開張)33-40mm
生育地 草地、林縁など
<特徴>
 年3〜5回の発生で、成虫は早春から秋まで、草地や林縁などで普通に見られるジャノメチョウの仲間です。翅の裏側は薄茶色の地色に、さざ波のような模様が出ていて、眼状紋が前翅に1個、後翅に5個以上見られます。表側は茶色の地色に大きな眼状紋が前翅左右に1個ずつ、後翅左右に2個ずつが目立ちます。草の上を低空で、リズミカルに飛んで、各種の花で吸蜜します。幼虫はカヤツリグサ科・イネ科植物(チジミザサ、ススキなど)を食べます。

<名前の由来>
 翅にヘビの目玉に似た丸い眼状紋(蛇の目)があることで命名されたジャノメチョウの仲間で、小さく愛らしいのでヒメ(姫)、翅の裏側がさざ波のような模様になっているので(裏波)が付きました。

<備考>
 季節型は有りません。都市部では減少してきています。
ヒメウラナミジャノメ(タテハチョウ科) 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

ヒメウラナミジャノメ(タテハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

ヒメウラナミジャノメ(タテハチョウ科) 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。


クロヒカゲ(タテハチョウ科)

クロヒカゲ(黒日陰)
学 名 Lethe diana
科 名 タテハチョウ科
時 期 年3回、5月〜10月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)23-33mm
(開張)50-60mm
生育地 平地から亜高山帯
<特徴>
 年3回の発生で、成虫は春から初秋まで、平地から亜高山帯などで広く見られるジャノメチョウの仲間です。翅の裏側は黒褐色の地色に白線と大小の眼状紋が見られます。表側は黒褐色の地色に小さな眼状紋があります。俊敏に飛ぶので、なかなかカメラには収まってくれません。幼虫は、イネ科植物(チシマザサ、ネザサ、クマザサなど)を食べます。

<名前の由来>
 陽光を避けて曇天や夕刻によく飛びまわるヒカゲチョウの中で、黒っぽい色をしているので命名されました。

<備考>
 季節型はありませんが、メスはオスに比べて翅の表側の色がやや淡いのです。本土亜種と御蔵島亜種があります。
クロヒカゲ(タテハチョウ科) 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

クロヒカゲ(タテハチョウ科) 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたしましたが、地表に止まっていました。

クロヒカゲ(タテハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたしましたが、葉上に止まっていました。

コジャノメ(タテハチョウ科)

コジャノメ(小蛇目)
学 名 Mycalesis francisca
科 名 タテハチョウ科
時 期 年2〜3回、4月〜10月
分 布 本州〜九州
大きさ (前翅長)20-30mm
(開張)40-50mm
生育地 雑木林内や周辺
<特徴>
 年2〜3回の発生で、成虫は春から秋まで見られ、本州から九州の雑木林内やその周辺の暗い環境を好むジャノメチョウの仲間です。翅の裏側は黒褐色の地色に白線と大小の眼状紋が並んでいますが、地色が濃く、白線が少し湾曲し、やや紫がかっていることで、ヒメジャノメと区別されます。表側は茶色の地色に、前翅では大小2つの眼状紋が左右にあり、後翅では小さいのが左右に一つずつあります。飛び方は、比較的緩やかで、葉や地表にとまりやすいので、シャッターを切れるチャンスがあります。幼虫はイネ科植物(チジミザサ、ススキ、アシボソ、アブラススキなど)を食べます。

<名前の由来>
 翅にヘビの目玉に似た丸い眼状紋(蛇の目)があることで命名されたジャノメチョウの仲間で、ジャノメチョウより小さいのでコ(小)が付きました。

<備考>
 夏型は前翅の眼状紋が大きくなります。
コジャノメの夏型(タテハチョウ科) 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

コジャノメの春型(タテハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

コジャノメの夏型(タテハチョウ科) 2016年7月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年7月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉や板の上に止まっていました。

コジャノメの夏型(タテハチョウ科) 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

 


メスグロヒョウモン(タテハチョウ科)

メスグロヒョウモン(雌黒彪紋)
学 名 Damora sagana
科 名 タテハチョウ科
亜科名 ドクチョウ亜科
属 名 メスグロヒョウモン属
時 期 年1回、6月〜7月、9月〜10月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)30-40mm
(開張)65-75mm
生育地 平地の雑木林から山地の樹林周辺

<特徴>
 年1回の発生で、成虫は6月〜7月頃あらわれますが、低山地では真夏には一時夏眠、9月頃再び活動し、平地の雑木林から山地の樹林周辺で見られるタテハチョウの一種です。雄と雌では色合いが大きく異なり、雄の翅の裏側は、後翅に薄黄色地に茶色の線と赤褐色の帯が見られます。翅の表側は、褐色の地に黒斑(彪紋)がはっきりしています。しかし、雌では、翅の裏側は緑がかった地色に黒帯と白帯、翅の表側は、黒褐色の地色に白帯と白斑が目立ち、全く別種かと見間違えるほどです。幼虫は、スミレ科植物(タチツボスミレ、ツボスミレ、エイザンスミレなど)を食べます。

<名前の由来>
 雌(メス)の翅が黒(クロ)ぽくなっている、彪紋(ヒョウモン)蝶という意味で名付けられました。

<備考>
 オスには前翅の表側に性標が3本みられます。埼玉県レッドデータブック準絶滅危惧

メスグロヒョウモン♂(タテハチョウ科) 2006年9月10日午前、「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影

 2006年9月10日午前、標高約580mの「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影しました。

メスグロヒョウモン♀(タテハチョウ科) 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、ノアザミの花で吸蜜していました。

メスグロヒョウモン♂と♀(タテハチョウ科) 2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉や花に止まていたところを接写しました。

メスグロヒョウモン♂(タテハチョウ科) 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花に止まていたところを接写しました。

メスグロヒョウモン♀(タテハチョウ科) 2016年9月27日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

2016年9月27日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まていたところを接写しました。


ミドリヒョウモン(タテハチョウ科)

ミドリヒョウモン(緑彪紋)
学 名 Argynnis paphia
科 名 タテハチョウ科
時 期 年1回、6月〜7月、9月〜10月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)31-40mm
(開張)65-75mm
生育地 平地から亜高山帯の雑木林周辺など
<特徴>
 年1回の発生で、成虫は6月〜7月頃あらわれますが、低山地では真夏には一時夏眠し、9月頃再び活動するタテハチョウの一種です。翅の裏側は、薄緑色の地に銀白色の帯が3本見られます。翅の表側は、褐色の地に黒斑(彪紋)が見られます。幼虫は、スミレ科植物(スミレ、タチツボスミレなど)を食べます。

<名前の由来>
 翅の裏側が緑(ミドリ)色ぽくなっている、彪紋(ヒョウモン)蝶という意味で名付けられました。

<備考>
 オスには前翅の表側に性標が3本みられます。

ミドリヒョウモン♂(タテハチョウ科) 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。

ミドリヒョウモン♀(タテハチョウ科) 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、ノアザミの花で吸蜜していました。

ミドリヒョウモン♂(タテハチョウ科) 2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、壁に止まっていたところを接写しました。

クモガタヒョウモン(タテハチョウ科)

クモガタヒョウモン(雲形彪紋)
学 名 Nephargynnis anadyomene
科 名 タテハチョウ科
亜科名 ドクチョウ亜科
属 名 ミドリヒョウモン属
時 期 年1回、5月〜6月、9月〜10月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)35-40mm
(開張)65-70mm
生育地 丘陵地から山地の森林、草地

<特徴>
 年1回の発生で、成虫は5月〜6月頃あらわれますが、低山地では真夏には一時夏眠し、9月〜10月再び活動します。丘陵地から山地の森林、その周辺の草地、林縁部などで見られるタテハチョウの一種です。翅の裏側は、前翅に淡褐色の地に黒斑(彪紋)、後翅は灰色を帯びた黄緑色で雲状にぼやけた模様があり、前縁に小さな白斑があります。翅の表側は、褐色の地に黒斑(彪紋)が見られます。幼虫は、スミレ科植物(オオタチツボスミレ、タチツボスミレ、ミヤマスミレ、パピリオスミレなど)を食べます。

<名前の由来>
 翅の裏側後翅が雲形(クモガタ)にぼやけた、彪紋(ヒョウモン)蝶という意味で名付けられました。

<備考>
 オスには、前翅の表側の内縁付近に黒条の性標があり、メスの方がオスより、表側が全体にやや暗いのです。埼玉県レッドデータブック準絶滅危惧

クモガタヒョウモン♂(タテハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、ハルジョオンの花で吸蜜しているところを接写しました。

クモガタヒョウモン♂♀(タテハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、オスとメスが交尾しているところを接写しました。


ツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)

ツマグロヒョウモン(褄黒彪紋)
学 名 Argyreus hyperbius
科 名 タテハチョウ科
時 期 多化性、4月〜11月
分 布 本州(関東以西)〜沖縄
大きさ (前翅長)27-38mm
(開張)70-80mm
生育地 河原、畑地、草原、市街地など
<特徴>
 多化性で、成虫は春から晩秋に、本州(関東以西)から沖縄の河原、畑地、草原、市街地などで見られるタテハチョウの一種です。翅の裏側は、黄褐色の地に斑模様がありますが、前翅には赤色部分が表れます。翅の表側は、褐色の地に黒斑(彪紋)が見られますが、メスの前翅の先は黒紫になり、白い帯があります。オスは、占有行動をとることが知られています。幼虫は、スミレ科植物(スミレ、タチツボスミレパンジーなど)を食べます。

<名前の由来>
 メスの前翅の端を意味する褄(ツマ)が黒(クロ)色になっている、彪紋(ヒョウモン)蝶という意味で名付けられました。

<備考>
 季節型はありませんが、オスとメスでかなり模様が異なります。
ツマグロヒョウモン♂(タテハチョウ科) 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日昼、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。

ツマグロヒョウモン♂(タテハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。

ツマグロヒョウモン♀(タテハチョウ科) 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

ウラギンヒョウモン(タテハチョウ科)

ウラギンヒョウモン(裏銀彪紋)
学 名 Fabriciana adippe
科 名 タテハチョウ科
亜科名 ドクチョウ亜科
属 名 ウラギンヒョウモン属
時 期 年1回、6月〜7月、9月〜10月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)27-36mm
(開張)55mm前後
生育地 本州では山地など
北海道では平地など

<特徴>
 年1回の発生で、成虫は6月〜7月頃あらわれますが、低地では真夏には一時夏眠し、9月頃再び活動します。本州以西では主に山地、北海道では平地でも見られるタテハチョウの一種です。翅の裏側は、緑がかった褐色の地に白銀の斑模様が見られますが、後翅亜外縁には褐色の紋が並んでいます。翅の表側は、褐色の地に黒斑(彪紋)が見られます。幼虫は、スミレ科植物(スミレ、タチツボスミレなど)を食べます。

<名前の由来>
 羽の裏(ウラ)側に、銀(ギン)色に見える斑模様を持つ、彪紋(ヒョウモン)蝶という意味で名付けられました。

<備考>
 オスよりメスの方がやや大きく、オスには、前翅表に2本の性標がみられます。埼玉県レッドデータブック準絶滅危惧

ウラギンヒョウモン♀(タテハチョウ科) 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影しましたが、アザミの花で吸蜜していました。

ウラギンヒョウモン♀(タテハチョウ科) 2016年9月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年9月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。


イチモンジチョウ(タテハチョウ科)

イチモンジチョウ(一文字蝶)
学 名 Limenitis camilla
科 名 タテハチョウ科
時 期 年2〜3回、5月〜10月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)24-36mm
(開張)45-55mm
生育地 雑木林周辺、都市郊外など
<特徴>
 年2〜3回の発生で、成虫は春から秋まで、雑木林周辺、都市郊外などで見られるタテハチョウの一種です。翅の裏側は、黄褐色の地に、白帯と黒の斑模様が見られます。翅の表側は、黒褐色の地に白い帯が目立ち、羽を開いているときには、1本の帯のように見えます。あまり羽をはばたかずに滑空するように飛び、時々木々にとまります。幼虫は、スイカズラ科植物(スイカズラ、ヒョウタンボク、ハコネウツギなど)を食べます。

<名前の由来>
 羽を開くと、前翅と後翅の模様が繋ながって、白い帯が、一(イチ)の文字(モンジ)のように見えるので名付けられました。

<備考>
 季節型はありません。アサマイチモンジとよく似ているので、識別には注意が必要です。
イチモンジチョウ(タテハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。


コミスジ(タテハチョウ科)

コミスジ(小三筋)
学 名 Neptis sappho
科 名 タテハチョウ科
時 期 年2〜3回、4月〜10月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)22-30mm
(開張)45-54mm
生育地 都市郊外、山地、林縁
<特徴>
 年2〜3回の発生で、成虫は春から秋まで、林縁や都市郊外などでも普通に見られる小さめのタテハチョウの仲間です。翅の裏側は茶色地に白線が入り、表側は濃茶色地に三本の白い帯が目立ちます。羽をパタパタさせながら、スーッと飛ぶ独特な飛翔を見せますが、ちょっと鈍感なのか、近づいても動かないことがあるので、結構カメラに収まってくれます。幼虫は、マメ科植物(クズフジ、ヤマハギなど)を食べます。

<名前の由来>
 羽を開いた時の模様が、白い3本の横筋線が目立つので「ミスジ」と命名されたのですが、その中では小型なので頭に「コ」がつきました。

<備考>
 オスとメスが似ています。
コミスジ(タテハチョウ科) 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

コミスジ(タテハチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。


キタテハ(タテハチョウ科)

キタテハ(黄立翅)
学 名 Polygonia c-aureum
科 名 タテハチョウ科
時 期 年2〜5回、5月〜11月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)22-34mm
(開張)50-62mm
生育地 草地、河川堤防など
<特徴>
 年2〜5回の発生で、成虫は春から秋にかけて、草地、河川堤防などで普通に見られるタテハチョウの仲間です。翅の裏側は目立たない地味な色をしています。表側は、黄色地に黒い紋がありますが、夏型は地色が黄色っぽく、秋型は地色がオレンジっぽくなります。活発に飛び回っていますが、たまに、地上に静止することがあるので、カメラにも収まってくれます。幼虫は、クワ科のカナムグラを食べます。

<名前の由来>
 翅を立ててとまる蝶という意味で命名されたタテハチョウの一種で、その中でも黄色っぽいので名付けられました。

<備考>
 夏型と秋型があり、秋型は成虫で越冬し、春になると飛び出します。
キタテハ(タテハチョウ科) 2006年9月10日午後、「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影

 2006年9月10日午後、「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。


ヒオドシチョウ(タテハチョウ科)

ヒオドシチョウ(緋縅蝶)
学 名 Nymphalis xanthomelas
科 名 タテハチョウ科
時 期 年1回、6月〜7月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)32-42mm
(開張)70mm前後
生育地 平地から山地の樹林周辺、市街地など
<特徴>
 年1回の発生で、初夏に成虫が出現し、平地から山地の樹林周辺、市街地などで見られるタテハチョウの一種です。翅の裏側は木肌模様で、目立ちませんが、表側は、褐色の地に黒斑と黒縁(青色が交じる)が見られ、体と翅の付け根に毛があります。オスは、占有行動をとることが知られています。幼虫は、ニレ科植物(エノキ、エゾエノキ、ハルニレなど)、ヤナギ科植物(オオバヤナギ。エゾヤナギ、シダレヤナギなど)を食べます。

<名前の由来>
 羽の表側の模様を、昔の武士が身に着けた緋縅(ヒオドシ)の鎧に見立てて名付けられました。

<備考>
 成虫で越冬するので、春先に見られる場合があります。埼玉県レッドデータブック絶滅危惧U類
ヒオドシチョウ(タテハチョウ科) 2016年4月25日午前、「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影

 2016年4月25日午前、「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影しましたが、越冬個体と思われ、そうとう痛んでいました。


ルリタテハ(タテハチョウ科)

ルリタテハ(瑠璃立翅)
学 名 Kaniska canace
科 名 タテハチョウ科
時 期 年2〜3回、6月〜11月
分 布 日本全土
大きさ (前翅長)25-44mm
(開張)55-65mm
生育地 市街地、山地など
<特徴>
 年2〜3回の発生で、成虫は初夏から秋まで、市街地から山地まで見ることができるタテハチョウの一種です。翅の裏側は木肌模様で、目立ちませんが、表側は黒地に瑠璃(ルリ)色の帯があり、前翅には白い模様も見られます。とても敏捷に飛びまわり、樹上や路上では羽を開いて休みますが、樹液を吸う時などは、羽を閉じるので目立たなくなります。オスは、占有行動をとることが知られています。幼虫はユリ科植物(サルトリイバラ、ホトトギス、オニユリヤマユリなど)を食べます。

<名前の由来>
 翅を立ててとまる蝶という意味で命名されたタテハチョウの一種で、翅の表側に瑠璃(ルリ)色の帯があるので、名付けられました。

<備考>
 季節型は有りませんが、メスがオスよりやや大きいのです。本土亜種と南西諸島亜種があります。成虫で越冬します。
ルリタテハ(タテハチョウ科) 2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、壁に止まっていたところを望遠で捉えました。


アカタテハ(タテハチョウ科)

アカタテハ(赤立翅)
学 名 Vanessa indica
科 名 タテハチョウ科
時 期 年2〜4回、5月〜11月
分 布 日本全土
大きさ (前翅長)30-35mm
(開張)60mm前後
生育地 山地から平地の田畑、市街地など
<特徴>
 年2〜4回発生し、成虫は春から晩秋にかけて、日本各地の山地から平地の田畑や市街地などで普通に見られるタテハチョウの仲間です。翅の裏側は目立たない地味な色をしていますが、表側は、赤褐色地に黒い斑紋があり、前翅には白斑紋も見られます。活発に飛び回っていて、なかなかシャッターを切らせてくれません。オスは、占有行動をとることが知られています。幼虫は、イラクサ科植物(カラムシ、ヤブマオなど)、ニレ科植物(ケヤキ、ハルニレなど)を食べます。

<名前の由来>
 翅を立ててとまる蝶という意味で命名されたタテハチョウの一種で、その中でも赤(アカ)色っぽいので、この名前が付きました。

<備考>
 季節型はなく、成虫で越冬します。オスとメスはよく似ていて、識別が難しいのです。
アカタテハ(タテハチョウ科) 2016年10月20日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年10月20日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、ノアザミの花で吸蜜しているところを接写しました。


ミヤマセセリ(セセリチョウ科)

ミヤマセセリ(深山せせり)
学 名 Erynnis montanus
科 名 セセリチョウ科
時 期 年1回、3月〜4月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)14-22mm
(開張)38-45mm
生育地 丘陵地から山地の雑木林
<特徴>
 年1回の発生で、早春にだけ成虫が出現する「スプリング・エフェメラル(春のはかない命)」蝶の一つで、平地から山地の雑木林(落葉広葉樹)で見られます。翅の表側の前翅は、オスではだいたい一様に暗褐色ですが、メスでは地色がオスより淡く、中央部に白っぽい帯があるので、識別できます。後翅表面は、共にだいたい一様に暗褐色の地色に橙黄色紋が目立ちます。裏側は、表とほぼ同じです。飛び方が早く、撮影するのに苦労しましたが、たまに葉や地表にとまるのでシャッターを切れるときがあります。幼虫は、ブナ科(クヌギコナラ、カシワ、ミズナラなど)を食べます。

<名前の由来>
  ひっかいてほじくるという意味の「セセリ」から命名されたセセリチョウの一種で、山地で多く見られるので深山(ミヤマ)の名が付きました。

<備考>
 平地では、減少してきています。埼玉県レッドデータブック準絶滅危惧
ミヤマセセリ♂(セセリチョウ科) 2016年4月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年4月25日午後、「美の山公園」(秩父郡皆野町)で撮影しましたが、少し翅が痛んでいます。


ダイミョウセセリ(セセリチョウ科)

ダイミョウセセリ(大名せせり)
学 名 Daimio tethys
科 名 セセリチョウ科
時 期 年2〜3回、5月〜9月
分 布 北海道〜九州
大きさ (前翅長)15-21mm
(開張)32-36mm  
生育地 山地から平地にある雑木林の林縁
<特徴>
 年2〜3回の発生で、成虫は春から初秋まで、北海道〜九州の山地から平地にある雑木林の林縁で見られるセセリチョウの仲間ですが、関東地方では年3回の発生となります。翅の表側は黒っぽく、前翅に大きな白斑が目立ち、後翅に白帯がはっきり現れるのが「関西型」、不明瞭なのが「関東型」とされています。翅の裏側もほぼ同様ですが、だいたい羽を開いてとまるので、裏側を撮影するのはなかなか難しいのです。また、結構敏捷に飛んでいます。幼虫は、ヤマイモ科植物(ヤマノイモ、トコロ、ツクネイモニガガショウ、ヒメドコロなど)を食べます。

<名前の由来>
 ひっかいてほじくるという意味の「セセリ」から命名されたセセリチョウの一種で、江戸時代の大名(ダイミョウ)家の羽織袴の紋所を連想させることから名付けられたとか...。

<備考>
 季節型はありません。
ダイミョウセセリ(セセリチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、後翅の白帯が不明瞭な「関東型」です。

ダイミョウセセリ(セセリチョウ科) 2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年6月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていたのを接写しました。

ダイミョウセセリ(セセリチョウ科) 2016年7月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年7月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、オカトラノオの花で吸蜜していました。

☆ホソバセセリ(セセリチョウ科)

ホソバセセリ(細翅せせり)
学 名 Isoteinon lamprospilus
科 名 セセリチョウ科
亜科名 セセリチョウ亜科
属 名 ホソバセセリ属
時 期 普通年1回、6月〜8月
分 布 本州(東北地方南部以南)〜九州
大きさ (前翅長)16-21mm
(開張)33-40mm  
生育地 平地から低山地の雑木林周辺

<特徴>
 普通年1回のの発生で、夏に成虫が出現し、本州(東北地方南部以南)から九州の平地から低山地の雑木林周辺で見られるセセリチョウの仲間です。翅の裏側は、黄褐色の地色に銀白紋が見られまますが、表側は、黒褐色の地色に前翅にだけやや大きめの白斑が目立ちます。セセリチョウの中では比較的ゆるやかに飛ぶので、撮影のチャンスがあります。幼虫は、イネ科植物(ススキ、オオアブラススキ、カリヤス、カリヤスモドキなど)を食べます。

<名前の由来>
 ひっかいてほじくるという意味の「セセリ」から命名されたセセリチョウの一種で、その中では翅が細く見えることから名付けられました。

<備考>
 メスは前翅が丸みをおびます。埼玉県レッドデータブック準絶滅危惧

ホソバセセリ♀(セセリチョウ科) 2016年7月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年7月25日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。


ヒメキマダラセセリ(セセリチョウ科)

ヒメキマダラセセリ
(姫黄斑せせり)
学 名 Ochlodes ochraceus
科 名 セセリチョウ科
時 期 年2回、5月〜9月
分 布 本州〜九州
大きさ (前翅長)12-17mm
(開張)25-32mm  
生育地 樹林周辺、草地など
<特徴>
 年2回の発生で、成虫は春から初秋まで、樹林周辺、草地などで見られるセセリチョウの仲間です。翅の裏側は黄褐色で前翅に黒斑が見られます。表側は、オスでは、褐色の地色ですが、外縁に黒い帯が目立ち、前翅の性標もはっきりしています。またメスでは、全体的に黒っぽい中に黄褐色の斑模様が見られます。とても敏捷に飛ぶので、追いかけるのはたいへんです。幼虫は、イネ科植物(チヂミザサ、ヤマカモアシボソ、ススキなど)を食べます。

<名前の由来>
 ひっかいてほじくるという意味の「セセリ」から命名されたセセリチョウの一種で、オスは黄色地に黒っぽい斑模様(キマダラ)が見られ、また小さく愛らしいのでヒメ(姫)が付きました。

<備考>
 季節型は有りませんが、オスとメスでは翅の表側は、かなり印象が違います。
ヒメキマダラセセリ♀(セセリチョウ科) 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年5月18日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上に止まっていました。

ヒメキマダラセセリ(セセリチョウ科) 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年8月26日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉や花に止まっていました。


イチモンジセセリ(セセリチョウ科)

イチモンジセセリ
(一文字せせり)
学 名 Parnara guttata
科 名 セセリチョウ科
時 期 年2〜3回、6月〜11月
分 布 本州〜沖縄
大きさ (前翅長)15-21mm
(開張)35mm前後
生育地 市街地、山地
<特徴>
 年2〜3回の発生で、成虫は初夏から秋まで、市街地や草原、山地などいたる所で普通に見られるセセリチョウの仲間です。翅の裏側は薄茶色の地色に白銀の斑点が見られますが、特に後翅の白銀模様が一列になった、一文字模様を見せるのが特徴です。表側は裏側より濃い茶色の地色に白銀模様が見られます。一見ガの仲間と見間違えやすく、集団で移動することが知られています。幼虫は、イネ科、カヤツリグサ科の各種を食べますが、特にイネに有害で、駆除の対象とされています。

<名前の由来>
 ひっかいてほじくるという意味の「セセリ」から命名されたセセリチョウの一種で、後羽の白色の斑紋が一列(一文字)に並んでいるところから名付けられました。

<備考>
 季節型は有りません。幼虫は、別名:イネツトムシとも呼ばれています。
イチモンジセセリ(セセリチョウ科) 2006年9月10日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2006年9月10日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。

イチモンジセセリ(セセリチョウ科) 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2007年9月17日午前、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、葉上や花に止まっていました。

イチモンジセセリ(セセリチョウ科) 2016年9月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影

 2016年9月27日午後、「美の山公園」(秩父市・皆野町)で撮影しましたが、花で吸蜜していました。


……蝶の掲示板を設けています。ぜひご利用下さい……
ガウスの蝶の画像掲示板
蝶についてのご質問、疑問、情報などありましたら書き込んで下さい。私が、お答えいたします。

このページの先頭へ
トップページ INDEXへ
姉妹編「蝶の写真館」へ

*ご意見、ご要望のある方は右記までメールを下さい。よろしくね! gauss@js3.so-net.ne.jp

ナビゲーション